Molecular Sieveによる脱水・脱有機硫黄プロセス
AGRで処理されたガス中には水分が含まれています。これらを所定の量に脱水するために分子篩(Molecular Sieve:MS)を使用したプロセスを採用します。分子篩はゼオライトが主成分で、その吸着能力を利用して水分をガスから取り除きます。さらにメルカプタンを除去する場合には別種のゼオライトを付加します。分子篩の再生(脱着)には燃料ガスを加熱して使用します。脱水機能の分子篩の場合再生ガスはそのまま燃料ガス系に戻されます。添付に代表的プロセスのフローを示します。一方、メルカプタン除去をした分子篩再生ではその再生ガスを物理吸収剤にて処理してメルカプタンを除去した後、燃料ガス系に戻します。メルカプタン類は再生設備で分離され、SRUへと運ばれます。物理吸収剤プロセスの代表例はUOP Selexolプロセスです。同プロセスのフローはAGRと同様です。分子篩プロセスやその再生ガスの処理プロセスとして代表的なのはUOPのMOLSIVプロセスと同じUOPのSelexolプロセスです。千代田はそれらの設計・建設経験を豊富に積み、特性を熟知しています。
特徴
- 使用するモレキュラーシーブ(分子篩)の細孔直径サイズにより、吸着する分子が異なるのが特徴です。これにより、選択的吸着が可能です。
- 分子篩による選択的吸着なので、製品ガスの組成を変えることなく、脱水が可能です。
- 高温ガスによる再生で、長期間使用することができます。
適用可能な範囲
水分、メルカプタンを含む原料ガス、または重質炭化水素を含む原料ガスなど幅広く適応可能です。
主な実績
完成したパプア・ニューギニアのLNGプラント
- 概要 :
EPC
- 地域 :
パプアニューギニア
- 写真提供 :
エクソンモービルPNG社