石油化学・化学プラント

写真提供:鹿島アロマティックス株式会社

石油化学工業は、石油をはじめとしてLPG、天然ガスなどの炭化水素を出発原料として、種々の生産工程を経由しポリマー、繊維、ゴムなどの多種多様の化学製品を製造する産業です。 原料となる炭化水素は、スチームと共に無触媒の熱分解反応(スチームクラッキング)でエチレン、プロピレン、ブタジエン、熱分解ガソリンなどの多くの成分が生成されます。 使用される原料は、それぞれの国の資源事情によって異なりますが、日本では原油を精製して得られる「ナフサ」(粗製ガソリン)を多く使用しています。近年は、中東産油国では原油の生産で随伴される、軽質ガスを原料とした、エチレンプラントが多く建設されています。軽質ガスを原料に使用すると、エチレン以外の製品の生産量が少なくなりますので、プロパンを脱水素してプロピレンを製造するプラントも建設されています。 このように、石油化学は裾野が広く様々な化学製品が製造されていますが、下図に示すようにここでは原料により次のような分類で千代田の実績を示しています。

[ 石油化学の全体図 ]

主な事業・技術

主な実績

千代田は、国内の1960年代に始まった高度成長期からエチレンプラントをはじめとしてその下流に拡がる多くの石化・化学プラントを手掛け経験を積み、海外へも進出しました。1980年代からはプラント大型化の流れに沿って国内外の様々な大型石化・化学プラントの建設も行ってきました。 エチレンプラントでは、2000年代には中東に世界最大級の年産100万トンのエチレンプラントを完成させました。

[ エチレンプラントの概略フロー ]

石化・化学プラントの特徴は、その中心となる反応工程から様々な副生物が生成され、それらの除去、製品の精製のために複雑で長い工程になることが多く、また様々な多岐にわたる操作・装置を必要とすることです。千代田は長年の多種のプロセスの設計経験をベースに、エチレンなどの年産数10~100万トンクラスのバルクケミカルプラントから、数万トンクラスの一般化学プラントまで、シミュレーション・解析・設計技術を駆使して効率よく信頼性の高いプラントの建設を行うことが出来ます。