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千代田化工建設が日機連「資源エネルギー庁長官賞」を受賞

プレスリリース2007年1月29日

千代田化工建設株式会社(本社:横浜市 社長:関誠夫)は、この度、社団法人日本機械工業連合会が主催する第27回(平成18年度)優秀省エネルギー機器表彰において、富士石油株式会社および住友化学株式会社と共に「複数工場間の低位エクセルギー(*)利用システム」に対して「資源エネルギー庁長官賞」を受賞しました。

この「複数工場間の低位エクセルギー利用システム」は、千葉コンビナート内の富士石油と住友化学の2工場で、(1)エネルギー共有設備システムを通してそれぞれの工場の操業自由度を維持しつつ排熱を共有すること(省エネルギー量 原油換算4,900kL/年)及びこれに対して最適運転条件を提示するシステム、(2)低位熱発電システムを利用し、富士石油の排熱で発電すること(省エネルギー量5,800kL/年)の総称です。

今回の受賞に先がけ、当社はNEDO(独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)の支援を受けて、平成12年度から14年度に千葉コンビナート(23工場)を対象にピンチテクノロジーを用いて解析を行い、同コンビナートの省エネルギーの理論余地が年間原油換算で64万kL(日本国内原油消費量の約1日分に相当)存在することを確認しました。今回受賞したシステムは、その理論余地の中から富士石油と住友化学の2工場間で、排熱を共有することにより省エネルギーを実現する共同事業です。本事業の省エネルギー量は原油換算10,700kL/年、CO2削減効果は28,000トン/年です。

我が国の産業界における省エネルギーの取り組みは世界的に最先端にあり、もはや省エネルギーの余地は無いと言われてきました。これに対して千代田化工建設は、当社の解析技術を駆使し、個々の工場の排熱をコンビナート全体で融通することにより大きな省エネルギーの余地があることを明らかにしました。その結果、従来実現することが難しかった企業間の垣根を超えた複数工場間での省エネルギー共同事業を推進することが可能になりました。

当社は千葉コンビナートでの解析に引き続き、水島コンビナートや鹿島コンビナートなど日本の主要なコンビナートでの解析を実施し、省エネルギー事業を提案しています(一部事業は現在具体化に向け進行中)。コンビナートでの省エネルギー実現は、地球環境の保全推進だけでなく生産コスト削減にも大きな効果をもたらしており、我が国のコンビナートの国際競争力強化に資するものです。

千代田化工建設は、今後はこれら国内での実績をもとに、省エネルギー解析検討手法をアジアをはじめとする海外のコンビナートへ適用することも視野に入れ、地球規模での省エネルギー推進と温暖化防止に貢献してまいります。

*エクセルギー・・・熱などが持つエネルギー量のうち外部に仕事として取り出せる量のこと。

以上