金属・先端素材

脱炭素社会・経済安全保障の観点から、金属・半導体/電池素材の安定供給に貢献
カーボンニュートラルの実現に向けて、脱炭素の取り組みが加速しています。脱炭素化社会を実現するためには、環境負荷を低減できるエネルギーへのシフトを進めるとともに、社会の電化を進める必要があります。社会の電化に不可欠な金属・素材として重要な役割を果たすのが銅です。銅は、他の金属に比べて高い導電率を持つことから、電気自動車の心臓部となるモーターのコイル、太陽光発電の電極や熱収集器、再生可能エネルギーで作った電気を遠方まで送るための地中線や海底ケーブルなどの設備やインフラに用いられており、今後、銅の需要の拡大が予想されています。当社グループは、銅をはじめとする脱炭素に不可欠な金属・半導体/電池素材の安定供給に貢献します。
当社グループが積み重ねてきた実績
当社グループの鉱業・製錬・金属分野への進出は、1996年に受注したインドネシアの PT. Smelting社向け銅製錬所建設プロジェクトから始まりました。インドネシア初となる銅製錬プラントで、その後の保守点検業務も継続して請け負っています。ほぼ同時期に、ミャンマーではMyanmar Ivanhoe Copper社向けにSX-EW(溶媒抽出と電解採取の2段階からなる湿式銅製錬プロセス)プロジェクトも受注・遂行し、乾式、湿式、両方の銅製錬方式の実績を有しています。
銅製錬に加えて、スポンジチタン製造プラント、ニッケル製錬プラント、多結晶ポリシリコンプラント、ネオジム磁石製造などのレアアース関連案件、塩湖でのリチウム生産スタディーなどのレアメタル関連案件の実績も多数有しています。
主な実績

出典 :PT Smelting社HP
(http://www.ptsmelting.com/)


東邦チタニウム株式会社

写真提供 :Taganito HPAL NIckel Corporation

写真提供 :Advanced Metal Industries Cluster and Toho
Titanium Metal Company Limited(ATTM)
インドネシア銅製錬プロジェクト
当社グループはインドネシアで、単一ラインとしては世界最大規模の生産能力を有する PT Freeport Indonesia社向け銅製錬プラントを2024年に完工しました。本プロジェクトは、豊富な鉱物資源を活かした経済安全保障戦略を進めるインドネシアにおいて国家戦略プロジェクトに位置付けられています。完工後の保守点検業務も継続して請け負っています。
本プラントで生産される銅は、インドネシアの国内向けのみならず、日本などアジア地域にも輸出されることが期待されています。アジア地域において今後の増加が見込まれる銅需要に対応することで、脱炭素社会への移行に貢献することにつながります。

今後の展開~カーボンニュートラルへの貢献に向けて~
当社グループの強みは、銅製錬をはじめとする非鉄金属製錬プラント建設における継続的な取り組みにより蓄積されたノウハウ、プロジェクト遂行力、および顧客との強固な関係です。今後はこの強みを活かして、非鉄金属製錬のみならず、鉱山設備などの上流分野、製造・加工、金属リサイクルなどの下流分野および先端素材分野に取り組みを拡げるとともに、日本・アジアに加え、豪州・北米・南米へ対象エリア拡大を図ります。また、注力エリア毎に当社グループのケイパビリティを活用し、EPC(設計・調達・建設)事業を中心に、各種検討業務、プロジェクトマネジメントコンサルタント(PMC)および運転・保守(Operation & Maintenance : O&M)に事業展開を目指します。
