学生の企業訪問受け入れ
NPO法人JUKEのジョブシャドウイングプログラムへの協力
日時 | 2025年8月20日 8:00~16:30 |
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場所 | 子安オフィス・リサーチパーク(午前)、グローバル本社(午後) |
参加者 | 聖光学院高等学校:6名 |
プログラム | 千代田化工建設の事業説明 |
ジョブシャドウイングとは、高校1年生の希望生徒が協力企業23~25社を訪問して実際の業務を体験するプログラムです。当社はNPO法人JUKE と連携し、2014年度から高校生の受け入れを継続しています。
同プログラムは、「リアルな仕事の観察・体験」や「社員の方々との対話」を通じて、進路について、そして将来働くことへのイメージや自分はどのように働きたいのか、何のために働きたいのかといった自身の価値観について考えることを目的にしています。
当社も、会社の雰囲気を身近に感じてもらい、社員とのコミュニケーションを通じて、エンジニアリング会社の理解浸透や未来のエンジニア誕生に繋がることを目指し、社内各部のご協力を得て、今年度も聖光学院の高校生6名を受け入れました。
会社紹介・エネルギーについて考えよう

朝8:00から早速プログラム開始。
最初は、緊張している学生との対話も兼ねて、日本のエネルギー自給率や、LNGの特性などについてクイズ形式で紹介。
続いて当社事業の中の「エネルギー事業分野」と「ライフサイエンス事業分野」、そして「事業共創」について紹介しました。
また、工事遂行にあたり最も大切な「安全」についての心得を話した後、学生から事前に受領していた質問に回答しながら、リラックスして最初のプログラムを進めました。
研究所・事業共創部・ライフサイエンスの取り組み紹介
続いて、研究開発センターの渡邉さんから、当社の研究開発について、触媒を中心に、水素事業を例に挙げて説明しました。
事業共創部の高川さんからは、 CO2削減にむけた具体的な新しい取り組みを紹介しました。学生たちは、実際にパラキシレンでつくられたユニフォームを見ながら、 「CO2を着る」話を興味深く聞いていました。
ライフサイエンス事業部の能見さんからは、細胞医薬品製造について、当社が取り組むスケールアップ開発や、植物からつくるたんぱく質の実証実験の説明をしました。
講義の後は、実際に研究所で触媒を見て触っての見学。パラキシレンがどのように製造されるか、実証設備を見ながら紹介しました。
また、室内にあるパイロットプラントから屋外の水素の実証プラントを見学し、ラボから実証レベルへの設備のスケールアップについても学びました。

Plot Plan演習
午後は業務体験を通じてエンジニアリング会社の仕事への理解を深めるプログラムを用意しました。
まずは、3チームに分かれてPlot Plan(2D)の演習を行いました。決まった条件の中で建設現場の状況を理解し、納期を守りながら機器を配置していく作業に、各チーム没頭していました。
条件の中で機器配置のベストプランを考えるために、お互いの情報を伝え合うというコミュニケーションの重要性も学びました。
また、アテンドしてくれた当社社員にも質問しながら、チームごとに配置を考えました。




各チームで土地の状況、動線、環境への配慮、風向きなどさまざまな条件に対してチームワークで配置を考えて工夫し、それぞれ異なったベストプランを発表しました!
3Dモデルレビュー、AI顔認証プログラミング演習

次は、各自でPCを操作して、3Dモデルの体験を行いました。
当社で取り組むO&M事業やAIをどう活用しているかを説明した後、 3Dモデルのプラント内で実際に操作して隠れているポイントを探したり、空間の中を自分で操作しながら楽しんでいました。
1つ前のレクチャーで2Dでの設計を体験したので、次のステップで3Dで表示されたプラント内を歩くことで、エンジニアリング会社の設計業務の流れを実際に体験しました。
最後はAIプログラミング演習です。
人工知能についてのレクチャーを受けてから、実際に条件を選択して集合の精度を上げていくAIの顔認証システムを体験。
学生たちは、人工知能の精度について楽しみながら学んでいる様子でした。

1日を通してのまとめ
今年の参加者は全員高校1年生で、文理選択はこれからですが、みなさん理系を希望しているとのことでした。
最後のまとめの時間では、学生から以下のような質問があり、社員の答えを真剣に聞いていました。
・どのような理由で今の会社に就職することを決断したのか
・学生時代にどのようにしてやりたいことを見つけたのか
・やりたいことのためにどのような努力をしたのか
・社会に出た後のために今のうちからやっておくべきこと
・社会人として覚悟しなければならない事はどのようなものか
・今の仕事に対して充足感を得ているのか
・ワークライフバランスはどのような感じか
・チームをまとめていくうえで大切なことは

学生の感想(一部抜粋)
最初は正直なところ、貴社の事業内容をあまり理解しておらず、また理系分野への具体的な面白さが見い出せずにいました。しかし今回の訪問で、様々な方々のお話を聞き、また実際にプラントを含めた様々な場所を見学することによって、実際にどのようにしてプラントが作られるのか、またそれを支える様々なビジネス形態の重要性などを新しく学ぶことができ、理系分野及び研究職への具体的な興味を見出すことができました。
また、質問のお時間を頂いた際に、リーダーシップの取り方についてお話をいただき、大変参考になりました。お話であったように、多様性を尊重しつつ、自分もリーダーシップを発揮していきたいと思います。
訪問前は、貴社の社会貢献の内容について理解しておりませんでしたが、今回、貴社を訪問させていただいたことで、職場の活気や実際に活躍されている方々の様子を身を持って理解できました。貴社のグローバル展開に心打たれて応募しましたが、期待以上の体験をさせていただきました。
また、特に数人の社員さんが「地図に残る仕事」と仰っていたことは、非常に印象的でした。
訪問前は、会社は、自社で事業を完結させることが多いのかなと考えていましたが、今回、貴社を訪問させていただいた中で、他社と協力しあって事業を行うことでより大きな仕事をすることができるということに気づくことが出来ました。
訪問前まで、貴社に対してプラント建設という漠然としたイメージを持っていました。ですが貴社の社員の皆様の説明を聞いて、1つプラントといっても様々な技術の専門職の方々が連携しあい作り上げていくこと、中身である技術の研究にも重きをおいていることなど、より解像度を上げた理解ができました。特に、子安オフィスの研究所が印象的でした。
また、社員の皆様が就職の理由として仰っていた「大きな仕事をしたい」「その国のGDPを上げるような仕事ができる」などは、貴社とその社員の皆様がスケールの大きい仕事に対し誇りを持って取り組まれている姿が感じられました。
今回の経験が学生の皆さんの将来の選択肢の参考となり、未来のプラントエンジニアが誕生することを願って、今後も活動を継続していければと思います。
また、この場をお借りして、本プログラムにご協力くださった皆様にお礼申し上げます。