北豊富変電所蓄電池システム
- 顧客
- 北海道北部風力送電株式会社
- 場所
- 北海道天塩郡豊富町
- 業務範囲
- 北豊富変電所蓄電池システムの設計・調達・建設及び20年間の保守業務
- 完工年
- 2023年


風力発電の大量導入を可能とした
世界最大級の蓄電池システム
蓄電池―再生可能エネルギー普及の鍵
2050年カーボンニュートラルを目標に掲げる日本は、再生可能エネルギーを最大限導入する方針を示しています。再生可能エネルギーの中でも太陽光発電や風力発電は発電量が天候に左右され安定しないことが課題です。蓄電池はこの課題を解決し系統安定化を実現するシステムであり、再生可能エネルギー普及の鍵とされています。

蓄電池室
北海道での風力発電拡大に寄与
北海道北部地域は国内でも風況が良く風力発電の適地であるにもかかわらず、電気を運ぶための送電網が弱く、風資源を有効活用できていないという課題がありました。本蓄電池システムは、北海道北部風力送電株式会社が取り組む「風力発電のための送電網整備等の実証事業」における送電網の一部として、風況の変化によって起こる風車の出力変動を緩和し、電力系統の安定化に重要な役割を担います。2024年1月時点で約327MWの風力発電所が商業運転を開始しており、最終的には出力543MWの風力発電所が連系し、北海道の風力発電容量が倍増となる計画です。北海道北部地域の風力発電導入拡大に大きく寄与するプロジェクトです。
早期完工を達成、保守業務を遂行中
当社グループは、北豊富変電所に併設する大型蓄電池システム(出力240MW、蓄電池容量720MWh)を構成する蓄電池、制御システム、受変電設備、大型建屋を一括元受けとして全体を取り纏め、施工しました。
本プロジェクトの計画段階から、課題解決策の提案を通して顧客と信頼関係を築き、2018年7月の着工後は、北海道の最北の地の厳しい環境下、顧客、グループ企業、協力会社とOneTeamになって、5年にわたる工事を無事故無災害で完了し、2023年3月に当初予定より半月早く竣工・引き渡しを達成しました。
本蓄電池システムは2023年4月より運転を開始しています。当社グループは20年間にわたる保守業務も遂行し、顧客の安定的な操業をサポートしています。

北豊富変電所蓄電池システム内部
エネルギーマネジメントシステムの社会実装への展開
当社グループは本プロジェクト遂行で獲得した、エネルギー供給のベストミックスを提案するための実績を横展開して、蓄電池システム案件の推進、および再生可能エネルギーも含めたトータルのエネルギーマネジメントシステムの社会実装への展開を目指していきます。