酸性ガス除去プロセス(Acid Gas Removal, AGR)

原料天然ガス中の硫化水素(H2S)、二酸化炭素(CO2)や有機硫黄(メルカプタン、硫化カルボニル(COS)等)を除去し、LNGの液化工程やセールスガスの規格に合うよう処理するプロセスです。吸収塔内にて原料ガスにアミンを向流接触させ、それら除去すべき成分をアミンに吸収させ処理します。AGRは湿式のプロセスであるため、後段にモルシーブ(分子篩)による脱水工程が必要です。また、プロセスによっては有機硫黄除去ができないので、モルシーブにその機能を持たせることもあります。

酸性ガス除去プロセス

特徴

  • 当社グループはShell Global SolutionsのSulfinolプロセス、ADIPプロセスのauthorized licensorで、数多くのShellプロセスの設計・建設の実績を積み重ねています。
  • Shell AGRプロセスSulfinol-Xに関しては、ガス精製で求められる酸性ガス、有機硫黄の除去を一本の吸収塔で実現でき、後段に有機硫黄除去の機能は不要です。化学吸収剤と物理吸収剤と組成・配合見直しにより、従来のSulfinol-Dにあった炭化水素のco-absorptionが多い問題は解決されました。今後の採用が大いに期待されます。
  • 当社グループはShellプロセスだけではなくBASF、UOP、Axens等のAGRプロセスの豊富な設計・建設経験を積んでおり、どのAGRプロセスにも充分に対応可能です。

LNGにおける原料ガスの組成は主としてメタン(CH4)、エタン(C2H6)、プロパン(C3H8)が含有されており、同時に0~15%のH2Sや、0~10%のCO2が含まれます。また、有機硫黄(メルカプタンなど)が含まれる場合もあります。当社グループは原料ガスに合わせた最適なアミンを選択することが可能です。

事業紹介