植物バイオ関連事業
植物を用いた機能性物質生産のための実証生産基盤「植物バイオファウンドリ」を構築
当社グループが取り組む意義
植物を利用した物質生産には、微生物では生産が難しいような、複雑な構造で大きな分子量のタンパク質を、生体適合性の高い状態で完全アニマルフリーで生産できる利点があります。しかし、国内においては未だ植物を用いた大量生産系が確立されていないのが現状です。アカデミア中心で開発される遺伝子発現技術を用いた生産プロセスを社会実装するためには、一貫した生産システムとしての開発が必要です。当社グループの強みである、多様な技術のインテグレーションとスケールアップ技術が活かせる領域であると考えます。
NEDO助成事業の実施
2022年度よりNEDO助成事業「カーボンリサイクル実現を加速するバイオ由来製品生産技術の開発」に採択され、2025年6月までの期間で開発を実施中です。
<開発内容>
一過性発現系の遺伝子組換え技術を利用した植物による生産プロセスを開発
(実証モデル物質として、翻訳後に様々な細胞内修飾が必要で、構造が複雑な物質を選定している)

- 2024年度末に実証用プラント「植物バイオ実証棟」を当社グループの子安リサーチパーク内に建設
- 実証プラントを様々な物質生産のための実証生産基盤「植物バイオファウンドリ」として活用していく予定

<開発体制>
当社グループは次の3者との共同研究体制を構築しています。
- 産総研北海道センター(組換え植物による物質生産の実績多数)
- 大阪大学生物工学国際交流センター(タンパク質糖鎖修飾の遺伝子導入実績多数)
- 株式会社ニッピ(コラーゲン・ゼラチン等機能性素材の国内トップメーカー)